落語とは人間の業を肯定するもの

弟と話していて

立川談志師匠の言葉を教えてくれた。

その時はさらっと流したものの、強く心に残ったので、

中身を通しで調べてみた。

『ふつうは忠臣蔵の四十七志が主人公。でも落語はね、この(四十七志以外の)逃げちゃった奴等が主人公なんだ。人間は寝ちゃいけない状況でもねむたきゃ寝る。酒を飲んじゃいけないとわかっていてもついつい飲んじゃう。
夏休みの宿題は計画的にやった方があとで楽だとわかっていてもそうはいかない。それを認めてやるのが落語だ。
客席にいる周りの大人たちをよく見てみろ。昼間からこんなところで油を売ってるなんてロクなもんじゃねェ~ョ。
でもな、努力して皆偉くなるんなら誰も苦労はしない。努力したけど偉くならないから寄席に来てるんだ。
『落語とは人間の業の肯定である』。よく覚えときな。嫌なことがあったら、たまには落語を聴きに来いや」

http://20090318.at.webry.info/201112/article_11.html

最近、世の中は寛容さにかけていると思う。

 

かくいうわたしも正義感は強い方なので不誠実なことやとても人間とは思えない所業には怒りを抑えきれないことも多い。

でも、人間ってだめってわかってることをやっちゃう残念な生き物なんだよね。

不倫が一番わかりやすくて、

結婚してるから他の人とセックスしちゃいけないんだって思っても

頭じゃわかっても頭と身体はいうこときかない。

さらに厄介なことにだめだと思えば思うほど

心は開放を求めて(脳内物質かな?)暴れだしてしまう。

(不倫を肯定する行動に動いてしまう)

 

遅刻しちゃだめって思ってるのに二度寝したり、

明日は大事なプレゼンあるから飲んじゃだめって思っても飲んじゃったり、

金魚に餌をたくさんあげちゃだめよって言ってもすぐにあげたりとか

一度浮気された男をまた許しちゃったりとか

そんな話を業を肯定するとすれば、人間が可愛く見えてくる。

 

本屋さんへ行くと部下の育成だのとコーチングの本が並んでいて

育成育成、管理管理と声高だが、

社員が全員管理職になったら、誰も現場を見る人間がいなくなってしまう

ベテランがいなくなってしまう。

 

管理職が現場のベテランより偉いわけではなく、

それぞれの役割があるんだ。

どっちも必要なんだってこと。

それをテキストブックだけで語ってほしくはないし、

人間そんなんじゃ括れないと思う。

努力したけど、タイミングとか上司との相性とかで偉くなりたかったけどなれなかった人もいると思う。

 

そんな時、落語を聞いて、業の肯定で人生を垣間見れば

自分の人生も惡くないなんて思えるなら

みんな幸せ。

角度を変えればみんな幸せ。

とても幸せな仕事だ、落語って。